2012年6月6日水曜日

宮崎・阿蘇巡り ~その参~



高千穂の朝、また朝食の時間より少し早く起きて、ジョギングに出ました。


朝日が眩しく、空気が澄んでいてとても清々しい朝でした。


高千穂ユースの近くには旧高千穂駅があり、5-6年前まで電車がきていたそうですが、現在は廃線となっています。


少し走ると、その線路の高架橋が道の上を横切っていたりして、

その下をジョギングして向こうの方まで行ってきました。朝のジョギングはやっぱいいです。


この高架橋、緑の山々をバックにして、朝日があたってとても絵になる景色だったのですが、カメラを忘れたので撮れませんでした。。。




この日の朝食は、ユースで食べました。

土地のものメインの純和風の料理で、ロバートさんとともに食べました。


彼は箸の使い方がぎこちなく、トラディッショナルな和食も初めてということでしたが、


食べかたを教えると生卵をごはんにかけ、なっとうもちゃんと食していました。


外国の文化からすると、生卵を食べるのはヘビと日本人だけだと、

といわれるぐらいゲテモノ食いらしいので、少し心配してましたが、珍しげな顔をしつつもすべて食べていました。




宿の方に再びバスセンターまで送って貰い、私達はまず昨夜神楽で見た岩戸開きの舞台である天岩戸神社を訪れました。


地図参照↓
http://takachiho-den.com/uploads/mydownloads/kankomap1.pdf


ここは高千穂観光の中でも、少し離れた所にあるため、

昨日見ておいたバスの時刻からも朝一で見ておいた方がいいと思い、最初に訪れることにしました。


バス停付近には、地元の小学生の見学と思われる集団もいたりして、ロバートさんをみては、


「外人がいる~、アメリカ人だ~」などと、口々に言ってました。興味半分、怖れ半分といったところなのでしょう。


ロバートさんに、彼らが言っていることを通訳してあげると、彼の方から「コンニチハ」といかにも外国人的な発音で挨拶していました。


すると子供たちの方も喜んで、「こんにちは」とニコニコ顔で挨拶を返してきます。


高千穂、そして阿蘇でもそうでしたが、地元の人たちは誰にでも挨拶をしてきます。


私は最初、観光で成り立っている地域なので、観光客を見たら挨拶するようにいわれているのかと思ったのですが、


町で人に会ったら、知っている人でも知らない人でも挨拶をするように小さいうちから学校で教育されているとの事でした。


これはすごく些細な事ですが、とても大事な事だと感じました。声をかけられるだけで、あたたかい気持ちになります。




さて、そんな小学生の集団とすれ違いながら、私達は天岩戸神社に到着しました。


私は高千穂には一回来たことがあるのですが、高千穂の中の数ある神社のなかで、この天岩戸神社がダントツで好きです。


境内に入ると、とてもやわらかい、やさしい空気に包まれ、なんとなく懐かしい、家に帰って来たという感じさえするのです。


私はここではその空気を思う存分感じたかったので、写真は一切撮りませんでした。


神社の裏手には、例のアマテラスがお隠れになったと言われる洞穴があり、社務所で頼むと神主さんに案内して貰えます。


洞穴自体は、樹が生い茂っていてほとんど見えないのですが、とても神聖な感じのするところです。




境内をひと通りみたあと、歩いて近くの賽ノ河原に行きました。


ここはアマテラスがお隠れになり、神々が相談したとされる場所です。




ここでは小石を積むと願いがかなうとされており、周り一帯には、石を積んで塚のようになったものが無数にあるのですが、


私はここがあまり好きではなく、というより気持ち悪くて、いると頭が痛くなってきます。


天岩戸神社の境内の清浄さとはあまりに対照的なのです。


ということでここは早々に辞し、ひと気のない静けさに満ちた東宮を参拝した後、またバスで市内に戻りました。




もう12時近くなっていたので、バスセンター近くの名所を幾つかみたあと、












ユースで美味しいと聞いていた手打ち蕎麦屋に行きました。


神代庵
http://r.tabelog.com/miyazaki/A4505/A450502/45000789/



ここはふつうの民家のような店で、高千穂で唯一十割そばを出しています。


私達は天ぷら蕎麦を頼みました。


蕎麦はふつう以上に美味しかったのですが、圧巻は天ぷらでした。


地元で取れた様々な山菜をてんぷらにしたものがてんこ盛りで出てくるのです。

その一つ一つが実に滋味でありました。


ロバートさんも、ぎこちない箸をあやつりつつ、民家のような店で、蕎麦と天ぷらを十二分に堪能されたようでした。




腹が満ち足りた所で、近くの槵触(くしふる)神社(天孫降臨がなされたされる地)を参拝したのち、













歩いて、高千穂峡に向かいました。


高千穂峡は、昨夜の高千穂神社の裏から自然遊歩道を歩くのがいいとユースで教えて貰っていたので、


そこから自然の中を歩いて行きました。










緑が眩しく、歩いていて元気の貰える道です。


途中、美しい渓谷の景色を堪能しつつ、よく写真でとられる高千穂峡に到着。










前回来た時と同じようにボートに乗ってもいいな、と思っていたのですが、

30分で2000円というのはあまりにも高すぎるだろう、ということで乗りませんでした。




おのころ池↓









この池にはなぜかサメも泳いでいました。

といっても、海のサメではなく、キャビアのとれるチョウザメです。

そんなのが鯉に混じって泳いでいるのでちょっと見ビックリです。


こちらを参照↓

http://www.pmiyazaki.com/takachiho/nw/log/eid19.html



これでひと通り、高千穂を見学し終え、私達はバスセンターに戻りました。


私はココから熊本行きのバスに乗って高森で下車、そこから電車を乗り継いでぐるっと回って阿蘇にいくのですが、

阿蘇周辺地図 by Google Map


彼はそのバスで終点の熊本に行く予定にしていました。




16時半のバスに乗って私達は西に向かいました。

道中、隣に座ったロバートさんに阿蘇のことを色々と話しました。


世界一のカルデラで、中心にはいまだ噴煙をあげている火口があること、


山々の景色が美しく、ずーっと向こうまで続く草原が見物であることなどなど。




もしよかったら祖母の家に連絡とってあげるから祖母の家に泊まるという手もあるよ、


などという話しをしていました。




ロバートさん自身、阿蘇は知っていたらしく、外国人の間でも有名な観光スポットらしいのです。


しかしロバートさんは他に、熊本市内、大分、佐賀の吉野ヶ里遺跡、島原半島など、観たい所がたくさんあり、悩んでいたようでした。


しかし次第に、せっかくのチャンスだし阿蘇も寄らせて貰おうかな~という感じになったようです。


本当は観たい気持ちがかなりあったようなのですが、アメリカ人には珍しく(?)かなり遠慮もあったようでした。


阿蘇も観てみたいというのなら、今からメール入れとくから、泊まるぐらいならなんとかなるよ!


と祖母の家にメールをいれ、返信を待ちつつ私達は一路、一緒に阿蘇の祖母の家に向かうことになったのでありました!




高森のバス停で下車してもまだ祖母の家から返信がありません。


ま、いっか、ダイジョブ、ダイジョブみたいなノリで、電車に乗りました↓
















この電車で立野というところまでいき、今度はぐるっと回って阿蘇へいきます。




こちらは立野に止まっていた熊本行きの電車↓













私達は、コチラの大分方面行きのボロッちい電車にのります。(単線・ディーゼル)









このフルッちい、ボロッちい感じがいかにも阿蘇に戻って来た、という感じがして実によいのであります。


立野から40分ほど電車に揺られて、祖母の家の最寄り駅に到着しました。


「アメリカ人の人も一緒ですが大丈夫ですか」、と打ったメールに対する返信もなく、とうとう家についてしまいました。




まぁ、なるがままよ、とロバートさんともども玄関をくぐりました。




「失礼しまーす。」「コンニチハ」(外国風アクセント)


ドアを開けると、おばさんがいました。


えーと、メール読んで頂いていると思うのですが、、、


というと、え、ナニソレ?


みたいな感じでした。


やっベー、読んでねえや、、、と思いつつ、高千穂から一緒に旅をしているアメリカ人の人も一緒なんだけど、だいじょうぶですか、、、




と話すと、へーそうなんだ、、別に大丈夫、あがって、あがって、、、


という事になりました。


家に上がると、奥に祖母がいました。88にもなって少し縮んだ感じがしましたが、笑顔は昔のままでした。


「お久しぶりです」、「ホント何年振りかね~」


なんて会話をしていると、後ろから外人さんが現われたので、目をまん丸くしてびっくりしているようでした。


えーと、友人のロバートさんです、、、と紹介すると、


祖母も、マイネームイズ、、、


とカタことの英語で自己紹介していました。やるじゃん!




あー、とりあえず無事泊まることが出来そうで良かった~と安心しました。


祖母は、「食事はまだだから、近くの温泉でも言ってきたら」


というので、車を借りてロバートさんともども、旅の汗を流しに、近くの温泉に行きました。


これまた日本で公共浴場に入るのは初めてということだったので、ひと通りマナーを教えました。


湯船につかると、「あち~」といっていました。(英語で)


日本のスタンダードでは普通なのかもしれないけど、自分達にとっては熱いといってました。


そういえば、向こうの人たちは風呂に入るといえば、たいていシャワーなんですよね。


私はじっくりつかっていたのですが、ロバートさんは早々に上がって、休憩所で大の字になって横になっていました。(笑)


夕飯は、祖母の家で一緒に食べました。


ロバートさんは箸の使い方をまたみっちり指導されていました。。。




こうして高千穂、阿蘇と、てんやわんやの珍道中の一日は更けていったのであります、、、






つづく、、、






参考:


高千穂ユースホステル
http://ww6.tiki.ne.jp/~takachiho-yh/#area_yh





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