2012年5月14日月曜日

いざ北斎展へ


現在、東京で葛飾北斎展が開催されており、先日見に行ってきました。


三井記念美術館
ホノルル美術館所蔵「北斎展」
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html



ホノルル美術館で保管されていたものが今回本邦初公開となったもので、


保存状態が極めて良く、色が鮮やかでとても綺麗でした。




かの有名な、あのビッグウェーブ「神奈川沖浪裏」↓や






赤富士、「凱風快晴」↓






もありました。


「神奈川沖浪裏」は、青がとても深みがあり、ホンモノはこんな色だったのかぁ~と感慨もひとしおでした。


もっとも、刷った当時はもっと色鮮やかだったのだろうとは思います。

(参考:彦兵衛のブログ≪やはり凄かった日本人!~歌川国芳の浮世絵~≫)




他に何点か印象に残った北斎の作品を上げておきましょう。




「尾州不二見原」↓




この作品も有名ですが、ホンモノは身近で見るとやはり迫力があっていいなぁ~と感じました。


実際、作品を描いたと思われる場所では、このように富士山は見えないらしいのですが、


こんな風に見えたら楽しいだろうな、という北斎の遊び心を感じされるものでした。


遠近感、透明感があり、構図の大胆さがユニークな作品です。






北斎と言えば、富嶽三十六景ですが、


その中で見たことがない作品として、今回心惹かれたもののひとつがコチラ「隠田の水車」↓




富士を背景に、水車が回っていて、手前に亀を引いた子供がいます。


水の流れもユニークで、面白い構図になってます。


この作品には、自然と人工物と人間が、生き生きと、そしてどことない可笑しさをもって組み合わされていて、


私はこの作品に北斎のすべてが凝縮されているように感じました。






今回の作品群の中で、一番印象に残ったのがこちら

「木曽路ノ奥阿弥陀ケ滝」↓






なんじゃこれゃ~!?


ってな感じでした。


滝の上の水たまりを敢えて垂直に描いてあり、


地球の精霊がそこにあられているような、異様さとともに、荘厳さを感じさせる作品でありました。




他に、迫力を感じた作品としては、こちらの鶴ですね。


「松に鶴」↓






羽根のふさふさ感が素晴らしく、鶴なのに猛禽類を感じさせる迫力がありました。




猛禽類といえば、団扇に描いたこちらの鷹も圧巻でした。










こんな団扇であおいだら、風がビュンビュン来るだろうな、と感じさせるものでした。


もともと北斎は、猛禽類を描くのが得意だったそうです。




ネット上で、こんな作品がありました

桜に鷹」↓








羽根の感じ、鷹の様子、色の配色が最高に素晴らしい作品です。


こんなのも間近でみれたらまた迫力あるんだろうな、と思います。






今回の作品展は、前期が5/13までで、後期が5/15-6/17までとなってます。


後期の作品展も是非見に行こうと思ってます。






おしまい










参考:


三井記念美術館
ホノルル美術館所蔵「北斎展」
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html


NHK 歴史秘話ヒストリア
いつだって負けずギライ
~葛飾北斎 横町のオヤジは世界一~
http://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/117.html


彦兵衛のブログ:


やはり凄かった日本人!~歌川国芳の浮世絵~〔Ukiyoe by Utagawa Kuniyoshi〕


金魚づくし~歌川国芳の浮世絵≪その弐≫~〔Ukiyoe by Utagawa Kuniyosi part 2〕


江の島の浮世絵(歌川国芳) 〔Ukiyoe by Utagaw Kuniyoshi part3〕


江の島の浮世絵(歌川国芳)~其の弐~ 〔Ukiyoe by Utagaw Kuniyoshi part4〕

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