2011年8月16日火曜日

イトコの"R"が帰って来たぁーー!



オーストラリアに行っていたイトコのRが日本に帰って来た。

久々の再会。

駅に迎えに行くと、Rは日に焼けて逞しくなっていた

もともと自然児のようなところがあったが、それに輪をかけてワイルドになっている。

一瞬、荒野で生活しているアボリジニーの姿がダブった。


R曰く、日本は息苦しい、、と。

見えない縛りみたいなのがたくさんあって、疲れるのだそうだ。

私もその感覚は分かる。

世界でおそらくもっとも混沌さが許されている(?)インドに住んでいた者として、

日本のサービスの過剰さ、温室の様なぬくぬくした感じ、

そしてお互いがお互いを監視しあっているような縛りの感覚はよくわかるのだ。


そうだよね~、とか話しつつ、

Rくんには、せっかくこちらまで出向いてくれたので、

まずは今夜御馳走するものを調達すべく、一緒にスーパーに買い物に向かった。


道すがら、日本人はパック旅行とかじゃなくて、もっと海外出るべきだよな~

とかいう話しになった。

日本にいると、日本のスタンダードが染みついてしまって、

自分がどんな囚われの中にあるのかに気づくのはとても難しい。

水槽の外側に出て、はじめて自分が棲んでいた水槽がどんなものかに気づけるというものだ。

いい意味でも、悪い意味でも。

パックで海外に出ても、日本の空気の詰まった水槽のまま、外の世界をガラス越しに眺めているようなもので、

やはり一人旅をして、あっちに頭をゴチン、こっちで足をぶつけ、、と色々な体験をするのがいいと思う。


さて、そんな話しをしながらスーパーではSUSHI刺身を購入、

もちビールなどもひと通り買ってからウチに向かう。

途中でRが、

ビール飲んでイイッスカ?

と聞いてくる。

一瞬、えっ? と思ったが、

家に着くまで、話しをしつつ、歩きながらビールも飲んで楽しんじゃおうということのようだ。

いいねぇ~。

私はビールは家についてから、スシや刺身をセットして、イタダキマスしてから、

グビクビ、プハーーッ

といくもの、と勝手に思い込んでいたが、

歩きながらビールを飲むというのも、そういえばありだなぁ~となんだか感心してしまった。

なんか俺もカタにハマった行動様式にとらわれてるなぁ~という事に気づかされた。

いいよ、いいよ、飲みたかったら飲んじゃって!

Rは方手にスーパーのビニールをもちつつ、もう片方の手にした500mlのビールを開け、

歩きながら美味そうに冷えたビールを飲み始めた。

オーストラリアでは、街中で歩きながらアルコールを飲むことは禁止されているらしい。

おそらく禁止されないと収拾のつかない事態が発生するからだろう。

シンガポールでは、道にゴミを捨てると驚くような罰金をとられるが、

それもそのように刑罰を科さないとゴミをそこらへんに捨てるからだ。

実際、彼らが外国に行くと、ゴミを散らかし放題らしい。


日本でアルコールを片手に町中を歩くことが禁止されていないのは、

日本人の多くが、酔って陽気になっても、そこそこルールを守りながら控え目に行動できるからだと思う。

まぁ、あまり行儀のいい事ではないが、やっていけないことではない。

今度Rが来た時、俺も一緒にやってみよーかなー、と思った。。。


家について、スシや刺身に舌鼓をうちつつ、

オーストラリアでの話しを色々聞かせて貰った。

ファームで働いていた話、

お年寄りの家に住み込みんで、宿と食事を提供して貰いつつお手伝いをして生活していた話、

中国系のおばさんにだまされた話など、楽しい話しを色々聞かせて貰った。


話しを聞いていいいなぁ~と思うのは、

Rのナチュラルさだ。

私が思うに、彼の破天荒さ、自由さの一端は、芸術家だった祖父の血の影響を受けているせいではないか、

とふと思った。

彼の振る舞いは、荒野を流れる手つかずのクリーク、を思わせる。

氾濫する事もあれば、干上がることもある。

しかし日本の河川の多くは、護岸工事され、川筋が固定され、流れがほぼ一定であまり面白みがない。

Rは日本人の肉体を纏ったアボリジニーか、ネイティヴアメリカンというところか。

おそらく前世はまず日本人ではないな、と思う。R自身もこの意見には大いに賛成のようだ。

眠くなったら寝て、おきたくなったら起き、お腹がすいたら食べ、、、

これって動物としては自然な感覚だけど、

社会生活をしていく中で、いつの間にか、寝起きの時間は一定、一日の食事は三回とか、

自らをカタにはめてしまって、それが当然のことと思っている。

でもしたいと感じたときにそれをやるというのは、生体としてとても大切な感覚だと思う。


少し話がそれるが、私がボリビアにいたときに、月の谷と呼ばれるところを訪れたときのことを書いておこう。

そこは石灰岩がいたる所にニョキニョキと露出、屹立していて、

まさに月面を思わせるような不思議な光景なのですが、

川を挟んだその谷の向こうに、大きな柳の木が何本か立っていた。

私は月の谷の中に据え置かれたベンチに座って、その向こうに見える柳をボーっと見ていました。

風がきて、柳がワサワサっとゆれ、、また風が来て柳がワサワサっとゆれる。

こんな光景を見ていた時に、まさに流れに乗るというのはこういうことなんだ、と気づいたのです。

私たちはつい"自分の意志"でコントロールして自分に何かをさせようとしがちですが、

衝動というか、内から湧いてくるやる気みたいなのに乗ってものごとを進める、

というのがもっとも理にかなったタイミングなんだろうということです。

これは何も内から湧いてくるものだけでなく、まさに外からくる流れもそうです。

そういう流れに乗ると、とても楽だし、物事があまり努力しなくても順調に運んでいくのです。

チベット語で、風はルン(lung)と言いますが、これは生命エネルギーのことも意味し、

インドのブラーナ、中国でいう"気"に相当する語です。まさにやる気、元気であり、天の機(気)でもあります。

天の機、地の利、人の和

私は月の谷で、対岸の柳が風に舞う姿をみながら、

自然のものはみな流れに乗って生きているんだなぁ~

と感じたのであります。

自分も流れに乗るような生き方をしよーっと思ったのであります。。。



さて余談になりましたが、

旅の話しを聞いている中で、彼は自分のスタイルに合う、あることを見つけたそうなのです。

一応ここには書かきませんが、私はそれを聞いた瞬間、あ、こいつ見つけちゃったな、と思いました。

キチャッタネ、とうとう、と感じました。

私はそれがすごくRに合っているような気がして、是非その方面にトライして

もし本当に合っていたらその方面のスキルをどんどん伸ばしていってほしいなぁと思いました。



御馳走もほぼなくなり、話しもだいぶ進んだ所で、唐突に

カラオケ行きません?

チョー、歌いたい気分なんだけど、

という話しになった。

え゛ーっ、俺こっちに越してきてから行ってみたいとは思ってたけど、

まだカラオケ行ったことねーよ、

どこあるのかもわかんないし、夜も遅いし、、、

Rくん曰く、

場所なんて、駅前のコンビニとか行って聞けばワカリマスヨ!

俺聞くし、いま歌いたいんですよ、行きましょ、行きましょ、

ということで、その勢いにのって私もチョー久しぶりにカラオケに行くことになりました。

温水プールの帰りとかにそういえばカラオケ屋さんあったなぁ、、、

という私のあやふやな記憶を頼りに、とりあえずその方面に歩きだした。

歩くこと30-40分ほどで、そのカラオケ屋にたどり着けた。

一瞬、電気が消えてるのかと思ったが、ちゃんと営業していて、

お盆期間中+20時以降ということで、かなり高めであったが、歌ってまいりました。

ビックリしたのが、店によってなのか、いまは曲を選ぶのに、本ではなく、

コンピューターのタッチパネルの端末みたいなのがあって、それにピポパと打ち込んで曲を入れるんですねぇ~。

時代は変わって行ってるんだなぁ~と実感した次第であります。


カラオケではふたりで二時間、歌いに歌ってきました。

歌うたうってとても気持ちいいですねぇ~。これかなりいい健康法ではないか、という気がします。

呼吸を使うし、体も動かすし、かなりのエネルギーを使います。

気(ルン)も動いていますね。

なんといっても、好きな歌を歌うんで、ワクワクと元気が出てきます

これからはもっと定期的にカラオケいこーと思いました。

自然児Rくん、カラオケの素晴らしさに改めて気づかせてくれてアリガトー!!

もっと早くからやっとくべきだったね。

同じ曲をコラボで歌うっていうのも楽しいね!


さて二時間歌った後、カラオケ店をあとにしました。

カラオケでは、サザン槇原をメインに熱唱したことはいうもでもありません。


帰り道でRは、暑いからシャツ脱ぎます、

といって上半身裸になった。

別に0時回ってるし、暗いし、夏だから問題ないとは思うけど、ワッシは出来んなぁと思いました。

と同時に、"暑い"から町中で上半身裸で歩くって、なんか自然でいいなぁ~と思いました。

俺の中には、自分の中で作り上げた規制が多すぎて、暑くても脱げんなぁ~と思います。

Rは、Tシャツを片手に、もう一方の手にはスマートフォンでラップを流しながら、

それに合わせて歌っている。

少し斜めの壁があると、そこをダダダっと壁走りしている。。。

うーむ、まさに自然児。やりたいことをしてんなぁ~。


夜中に、上半身裸でラップを流しながらチャラついている人というのは、

私の中ではもっとも友だちになれないであろう人種でありますが、

なんだか彼とは昔から妙にウマが合うんですよね。


まぁ、私もインドで一年ぐらいぶらぶらしていたクチだから、

どっかお互い壊れている所で響き合うのかもしれません(笑)

いやー、イイ風が吹いていた

やりたいと思ったことは、なるべくその時にやるべきだし、

好きだと感じたものは、ちゃんとそれに向き合うべきですよね。

今回Rくんからは、超元気をもらいました。

楽しい話しともども、どうもアリガトー!

またカラオケ行きましょ!




参考:

彦兵衛のブログ:

祖父逝く
http://mshiko.blogspot.com/2009/04/blog-post_29.html

堂本印象美術館を訪ねて 〔Insho-Domoto Art Museum〕
http://mshiko.blogspot.com/2009/05/insho-domoto-art-museum.html





2 件のコメント:

Rです。 さんのコメント...

日本でのネット用語で言うとDQNですねw
でも、あえて空気とかよまねーのも大事です。てか、迷惑かけてないしw

彦兵衛 さんのコメント...

ドキュ~ン ですか。

うーんちょっと違うような気もするけど、あえてジャンルでくくるなら、そっち系か?(笑)

その伸び伸び感、ぜひ大事にしてくださいね!

また遊びましょう。