2010年2月15日月曜日

若さを保つ鍵とは、、~サーチュインの活性化~



少し前の放送になりますが、NHKのサイエンスゼロの中で、

長寿遺伝子がみつかった!


というのをやっていました。




その長寿の鍵を握るのが、サーチュインというものらしいです↓



ではサーチュインとは如何なるものなのか、どのような働きをするのかを見ていきたいと思います。


サーチュインの働きが長寿につながることがはじめて解明された生物は、酵母菌なのだそうです。




酵母菌は不等分裂をして増えていくのだそうですが↓




だいたい20回も分裂を繰り返すと、老化して死んでしまうそうです。




では老化した酵母と、若い酵母の違いはなんなのでしょうか。




老化した酵母には、老廃物がたまって、そのによって死んでしまうのだそうです。





ではその老廃物とは何かというと、DNAのコピーにおいて出る切れ端なのだそうです。




このようにDNAは転写の際二重らせんをほどいてコピーを取っていきますが、




ときに途中で切れて、




それがゴミとなってしまうことがあるのだそうです。

そのDNAのゴミとなって老化が進むのだそうです。


DNAが切れやすくなるのには理由があるそうです。




通常DNAはヒストンという物質に巻きついているのだそうですが、




これにアセチル基がつくと、ヒストンの電気的性質が変わって




しっかりからみついていたDNAがゆるんで切れやすくなるのだそうです。

しかしこのアセチル基をサーチュインくんが切ってくれると、、、




ゆるみが無くなり、また切れにくくなるのだそうです。このような働きをするサーチュインを活性化した酵母は、




ふつうの酵母より長き生きしたのだそうです。


このサーチュイン、哺乳類の中でも活躍していますが、その働きは異なるようです。

心臓病を起こりやすくしてあるハムスターのサーチュインを活性化させると、




何もしなかった方(左)は心臓の老化=心不全になりましたが、サーチュインを活性化した方は老化が遅かったそうです。




ではハムスターの心臓でどのようなことが起こったのでしょうか。




心臓は常に動いているので、大量の酸素を消費します。するとミトコンドリアから大量の活性酸素が発生します。




その活性酸素が遺伝子が詰まっている細胞の核を攻撃してしまい、損傷を与えるため心臓の老化=心不全が起こると考えられています。




しかしここでサーチュインが働くと、、、

下の二種類のたんぱく質のアセチル基を切り取り







MnSODという酵素を大量に発生させ、




それらが活性酸素を取り除いてくれるのだそうで、




その結果、サーチュインがよく働いた個体は老化が遅く、長生きするのだそうです。


サーチュインは人体の中でも働いており、




糖尿病を抑え、




がんを防ぎ、




神経の損傷を防ぐというまさに万能の働きをしているそうです。


これを活性化することが出来れば、人間も若さを保っておくことが出来る訳ですが、

では人間においてどのようにしたらこのサーチュインを活性化できるのでしょうか。


つづく、、、



参考:

サイエンスゼロ:長寿遺伝子が見つかった!
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp290.html






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