2009年6月25日木曜日

ことばと想い



今回のブログはぜひこの歌を聞きながら読んでください。

(本当は新垣勉さんの歌を探していたんですが、、、)


6月23日に沖縄で「沖縄全戦没者追悼式」が行われました。

その中で、小学6年生の比屋根憲太君がつくった「平和のいのり」という詩が朗読されました。

私は彼がその詩を朗読するのをニュースで聞いていましたが、

彼の想いがとても伝わってきて胸が熱くなりました。


そのあとには麻生首相による演説があったのですが、

あからさまに誰かがつくった文章をただ読んでいるという感じで、

全然想いが伝わってこないのです。

語っている内容は立派なのですが、その前の詩の朗読とのギャップがあまりにあり過ぎました。

ちゃんと自分のことばを語るって大事だなと思いました。


下に比屋根君が自らつくった詩の全文を付しておきます。

是非読んでみてください。


<平和のいのり(全文)>

石に刻まれた家族の名に

涙を落とす祖母

なんの形見も残っていない石に

声にならない声で

石をさすり

石をだきしめる

小さな声でとても小さな声で

「本当は話したくないサー」

少し首をかしげて

空を見上げる

人さし指の大きさの大きな傷

あごと左腕に残る


戦争の傷あと

祖母は傷の手当てをするために

水くみに行った

防空ごうに姉を残し 母と二人で

そのあとすごい光と音が…

そのまま姉はもどらなかった

「いっしょに連れて行けばよかった」

「ごめんね ごめんね」

と何度も何度も

きたときよりも

石を強くさすり

石を強くだきしめる

ぼくはもう声を上げて泣いていた

そして祖母の背中をずっとさすった

こんな青い空に

こんなおだやかな沖縄に

戦争は似合わない

祖母のくしゃくしゃな涙も

似合わない


そんな祖母はもう今は歩くことが

できない

毎日毎日空を見て

きっと

生きている喜び

生き残った悲しみを感じて

いるのだろう

ぼくは車イスをおして

祖母のいのりを引きつぐ

戦争のない平和な国を



参考:

琉球新報:詩を引用した記事
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-146026-storytopic-7.html

琉球新報:ここに詩を朗読している動画がありました!
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-146260-storytopic-145.html

YouTube:宮古テレビNews沖縄戦全戦没者追悼式 01
http://www.youtube.com/watch?v=tNljvA0DT7E&hl=ja





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