2009年6月9日火曜日

かんてんパパ塚越さんの経営哲学≪その弐≫



引き続き、かんてんぱぱ会長塚越寛さんの著作




から、その経営哲学を見ていきたいと思います。

本の中から面白いと感じた個所をピックアップしていこうと思います。


まず目次です。これを見ただけでもざっとどんな内容なのかがわかると思います。




まず注目したいのは「はじめに」です。

この中に塚越さんのもっとも言いたいことが凝縮されています。

それは、

経営にとって本来あるべき姿とは、社員を幸せにするような会社をつくり、それを通じて社会に貢献すること

だそうで、それの対極にあるのが数字を追いかけるアメリカ的な経営だそうです↓




塚越さんは、良い会社ではなく、いい会社を目指しているそうです。

良い会社というのは、会社の業績をあらわす数字が良い会社で、

いい会社というのは、そこで働くひとたちが幸せだと感じれる会社だそうです。




面白い表現だな、と感じたのはこの章。

利益は健康な体から出るウンチと同じなのだそうです。

体が健康であれば、ウンチは出そうとしなくても出るのと同じで、

会社の利益も、会社自体が健康体であるならば、ウンチ(利益)は自然に出るのだそうです。

そう考えると、ウンチ(利益)ばかりだそうと必死になっている会社というのは、なんだか滑稽に思えてきますね。




ここでは、塚越さんなりの真の老舗になるための条件が挙げられていました↓




一、無理な成長はしない

二、安いというだけで仕入れ先を変えない

三、人員整理をしない

四、新しくよりよい生産方法や材料を常に取り入れていく

五、どうしたらお客様に喜んで頂けるかという思いを常に持ち続ける



こうして見ると、真の経営とは人のつながりを大事にするといえるかもしれません。

アメリカ的経営が常に数字(お金・効率)を優先させるのに対して、塚越さんの哲学は、信義を重んじるといえるかもしれません。

アメリカ的発想の経営は一気に業績が伸びて、パァーンッとはじけてしまう危うさがあるのに対して、

塚越さんの方は、本の題名にあるように木が徐々に徐々に成長していく年輪経営なので、

まわりの人や社会、自然環境とも調和しながら長続きするのではないかという気がします。


アメリカ的な経営は、人や社会、環境を酷使しつつ急速に発展するので、その成長する様子はまるでガン細胞のようですが、

塚越さん的な経営は、ウンチのたとえにもあったように、社会にとっても環境にとっても健康な会社の在り方であるように感じます。



つづく、、、


参考:

塚越寛『リストラなしの「年輪経営」




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